◆◇━━━━━◇◆ 心と体のリハビリテーション研究会 ◆◇━━━━━◇◆        〜*−*〜 KOKO-KARA Information 〜*−*〜              第53号:2015.7.6               感情と表情            http://www.koko-kara.info/ ◇◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆◇   「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信を  希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。 CONTENTS〈目次〉───────────────────────────  ■ 感情と表情  ■ Spine Dynamics 学術シンポジウム 2015 参加者募集開始!  ■ Spine Dynamics 療法特別研修会  ■ Spine Dynamics 療法研究会(スパイン研)  ■ Spine Dynamics 療法認定制度  ■ 心と体のリハビリテーション研究会の facebook 好評配信中!  ■ 求む! 特別研修会 地域世話人  ■ 編集担当者からの一言 ───────────────────────────────────              ■ 感情と表情 ■ ───────────────────────────────────   患者さまへの問診や痛み、機能についてお話をしているとき、納得されて  いる?疑問に思っている?怒っている?など、不安に感じたことはありませ  んか?   自分の説明に対して患者さまがどう受け取っているか、患者さまの言葉に  よる返答だけでは判断できないことがあると思います。   そこで今回は感情に対してどんな表情で表現されるのかをご紹介します。  1.悲しみ  ・口をあける  ・唇の両端を引き下げたまま、目を細めるかのように両頬を持ち上げる  ・視線を下に向け、上瞼を落とす  ・眉の内側の端だけを引き上げる  ●強烈な悲しみないし苦悩が顔全体ににじみでている一つのきわめて顕著な   兆候は、眉の内側の端が急角度にもちあがっていること。(これは故意に   できない)  2.怒り  ・眉を寄せて下げる(眉間にしわが寄っている)  ・目を大きく開く(上瞼を下がった眉毛に押し上げ、きつくにらみつける)  ・唇をきつく結ぶ(すぼめるのではなく結ぶだけ)  ●話をしていない場合、歯をくいしばる  ●怒りを抑制しているときは口を結び、怒りが解放されたときは口を開く  3.恐怖  ・上瞼をできるだけ上げる  ・顎を下げて口をあける  ・前方をまっすぐみる  ・眉毛をできるだけ上げ、左右の眉毛を中央に寄せる  ●手足が震えたり硬直したりし、顔や身体が後方へ移動している  ●目だけに表れている場合、1〜2秒の持続時間であれば驚きの表情  ●唇を固く結んでいるときは感情を制御しようとしている  4.嫌悪・軽蔑(極端)  ・上唇が最大限に持ち上がりわずかに突き出す  ・鼻孔の上から唇の両端の下まで伸びた皺  ・鼻翼が広がっている  ・下がった眉毛  ●上記の表情が左右アンバランスに表れた場合は、嫌悪または軽蔑を表して   いる  ●唇の端が引きつりわずかにあがっているのは明らかな軽蔑の表現  5.楽しみ(満足・興奮・快感・安堵・驚き・高揚感・感謝等)  ・頬があがる  ・目の下の皮膚に皺がよる  ・目が細くなる  ・眉毛・瞼が引き下がる(眉毛と瞼の間が狭まる)  ●笑顔が楽しい感情の表現、程度の強度、表情になるまでの速さ、持続時間、   消失時間で異なる  ●正直な楽しさの感情は大頬骨筋と眼輪筋が同時に収縮する(魂のやさしい   感情のみ働く)  6.楽しくない笑い  ・唇の両端だけがあがる(大頬骨筋の働き)  ・腕組み(これから起こる不安、ためらい、警戒心がある場合)   (目の周りの筋肉の動きがない)   感情は上記以外にもちろんありますが、今回はその中から数個記載させて  いただききました。   まずは鏡の前で上記の表情を自分で確かめてみてください。そして、患者  さまと対峙するとき、患者さまの言葉だけではなく表情にも注目していただ  き、患者さまの本心を探ってみてください。すべての患者さまが満面の笑み  で受けてくれるといいですね。   引用文献   ポール・エクマン 他:顔は口ほどに嘘をつく 河出書房新社 2006 ───────────────────────────────────        ■ Spine Dynamics 学術シンポジウム 2015 ■ ───────────────────────────────────   理学療法が誕生して50年、これまで世界的に評価法や治療法の研究開発が  行われているが、今もって臨床現場の慢性疼痛疾患治療スタンダードは「患  部の疼痛緩和を目的とした物理療法」「患部 ROMエクササイズ」「患部筋力  トレーニング」である。しかし、そのような手法を三十年来臨床で繰り返し  た私たちが思うことは、疾患の治癒成果どころか改善の見込みさえ感じられ  ない理学療法を漫然と繰り返しているのではないかという懸念である。   今をもって西洋医学では、慢性疼痛疾患は癌などと共に効果的な治療がで  きない疾患として位置付けされている。厚生労働省による国民健康調査の結  果でも、腰痛・肩こりの有訴者が男女とも1位と2位を占め、生活の質の低下  及び就労困難による社会的損失を生む一因となっている。このような慢性疼  痛疾患の病態理解にあたり、同省から「慢性疼痛は、精神医学的要因、心理  学的要因、社会的な要因が複雑に関与して痛みを増悪させ遷延させている」  との提言がなされている。この提言を踏まえると、様々な因子によって慢性  疼痛疾患の病態が形成されていることは理解できるが、身体機能的要因につ  いては一切言及されておらず、理学療法の明確なガイドラインを得るまでに  は至っていない。   Spine Dynamics療法学術シンポジウムは、慢性疼痛疾患を身体機能的側面  から捉え直し、その共通した機能的問題点に対して、同志が自ら開発・施行  している運動力学に従った評価と治療法の高い妥当性と信頼性を確認し、国  内のみならず世界にその効果を情報発信していくシンポジウムとしたい。   日 時: 2015年 8月30日(日)   会 場: 臨床福祉専門学校(東京都江東区塩浜2-22-10)   内容の詳細・お申し込みはホームページで!   http://www.koko-kara.info/symposium/index.html ───────────────────────────────────          ■ Spine Dynamics 療法特別研修会 ■ ───────────────────────────────────   慢性疼痛疾患に対し、多くのセラピスト達が「患部のみの治療では完治し  ない」と感じているのではないでしょうか。世界的にも、慢性疼痛に対する  客観的評価法及び保存治療法はいまだ確立されておらず、現場では対症療法  が中心にならざるを得ません。   そこで我々は、患部を何らかの機序で発生した『結果』と捉えることで、  真の慢性疼痛疾患治療が実践できることを提唱します。慢性疼痛疾患の治療  では、身体のメカニカル及び反射的な両要素の因果関係を解き、根因となる  問題点を改善する必要があります。   本講演では、筋出力(作用力)と反作用力を緩衝する脊柱弯曲機能の関係  を、実技デモや多くの動画を用いて、分かりやすく説明します。  ◇ 会場・期日    熊 本: 8月 1日〜 2日 ベーシック1    札 幌: 9月 5日〜 6日 ベーシック1    別 府: 9月26日〜27日 入門編1・2    福 岡:10月 3日〜 4日 入門編1・2【残席わずか】    滋 賀:10月17日〜18日 入門編1・2    宮 城:10月31日〜11/1日 ベーシック1    茨 城:11月 3日    プレ概説    広 島:11月21日    トレーナーコース   内容の詳細・お申し込みはホームページで!    http://www.koko-kara.info/seminar/index.html  ◇各会場ともお申込みが大変多くなっています。   受講がお決まりの方は、お早めにお申込みいただくことをお勧めします。 ───────────────────────────────────       ■ Spine Dynamics 療法研究会(スパイン研) ■ ───────────────────────────────────   2013年10月17日に発足した「心と体のリハビリテーション研究会」の下部  組織であるSpineDynamics療法研究会、通称「スパイン研」。   SpineDynamics療法を実践するスタッフが、臨床でのSpineDynamics療法の  経験をより多くのセラピストにお伝えし共に研鑽を励む研究会として発足し  ました。   少人数でのセミナーを開催し、少しでも多くの方にSpineDynamics療法を  知って頂きたい、理解して頂きたいと複数の講師がそれぞれの視点から  SpineDynamics療法を論じています。  <開催日:場所>  ・7月12日:鹿児島セミナー 〜脊柱の屈伸・側屈〜  ・7月12日:東京セミナー 〜全体論から推察した身体環境〜  ・7月25〜26日:新潟地域研修会 〜脊柱の回旋・屈伸・側屈〜  ・7月26日:京都地域研修会 〜全体論から推察した身体環境〜  ・7月26日:三島(静岡)セミナー 〜仙腸関節〜  ・7月26日:広島地域実技研修〜胸郭・肋椎、仙腸関節の徒手・運動療法〜   スパイン研公式Facebookサイト   http://www.facebook.com/spineken   内容の詳細・お申し込みはホームページで!   http://www.koko-kara.info/spine-ken/index.html  ◇各会場とも参加人数に限りがあります。   受講がお決まりの方は、お早めにお申込みいただくことをお勧めします。 ───────────────────────────────────          ■ Spine Dynamics療法認定制度 ■ ───────────────────────────────────   Spine Dynamics療法認定とは、心と体のリハビリテーション研究会が、  Spine Dynamics療法の普及と発展を通じ、セラピストの育成と患者様や利用  者様の QOL向上に寄与するため、Spine Dynamics療法の理論と実践に基づい  たケアサービスの提供ができる施設およびセラピストを認定し、登録するも  のです。   Spine Dynamics療法認定制度には、Spine Dynamics療法を実施する施設を  認定・登録する「Spine Dynamics療法実践施設」と、セラピストを認定・登  録する「Spine Dynamics療法セラピスト」(認定資格および上級認定資格の  2段階)があります。認定施設および認定資格セラピストは、当ホームペー  ジで公表いたします。   認定制度の詳細および申請方法は、ホームページをご覧ください。   http://www.koko-kara.info/certified/index.html ───────────────────────────────────   ■ 心と体のリハビリテーション研究会の facebook 好評配信中!■ ───────────────────────────────────   心と体のリハビリテーション研究会の facebook サイトでは、各種講演会  ・研修会のお知らせやその様子をタイムリーに発信しています。   また、研究会ホームページ(掲示板)に書き込めないつぶやきや、ちょっ  とした質問など、どしどしご投稿ください。    facebookサイト http://www.facebook.com/kokokaraken ───────────────────────────────────          ■ 求む! 特別研修会 地域世話人 ■ ───────────────────────────────────   この度、「心と体のリハビリテーション研究会」では、「姿勢制御アプロ  ーチ」講演会にご参加いただいたみなさまからのご希望により、ご要望に応  じた「特別研修会」を実施することになりました。   そこで、研究会事務局では、上記地区の研修会と同じような企画をしてい  ただける地域世話人を募集いたします。   地域世話人募集に関する詳細はホームページをご覧ください。   http://www.koko-kara.info/seminar/index.html#sewanin    ───────────────────────────────────            ■ 編集担当者からの一言 ■ ───────────────────────────────────   なんとなくわかっているつもりでも顔の表情を読み取るのは意外に難しい  です。   上記は私たちからみた患者さまの表情ですが、もちろん患者さまも私たち  の表情をみて情報を得ています。ということは私たちが無意識に感じている  感情は自分の表情へ表現され、それが患者さまに反映されていることになり  ますね。   怒りは怒りを、不安は不安を、幸福は幸福を反映します。   裏を返してみれば、自分の感情がうまくコントロールすることができれば、  患者さまとのコミュニケーションもいつも以上にうまくいくはずです。   また、問診時、自分の説明が不十分であるか、治療に満足を得られている  かどうかも表情を注意深くみてみるとよいかもしれません。 **********************************************************************      − 最後までお読みいただきありがとうございました − 「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信  を希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。   ※バックナンバーはホームページに掲載しています。    今後、このようなメールの配信が不要な方は、お手数をおかけしますが、  タイトル欄に「配信不要」とご記入の上、返信してください。  また、アドレスの変更等がございましたら、その旨ご連絡ください。       発 行 : 心と体のリハビリテーション研究会       e-mail : info@koko-kara.info       URL : http://www.koko-kara.info/       facebook: http://www.facebook.com/kokokaraken *********************************************************************