◆◇*★*::*★*◇◆ 心と体のリハビリテーション研究会 ◆◇*★*::*★*◇◆    ★    〜*−*〜 KOKO-KARA Information 〜*−*〜    ☆   * △ *        第25号:2011.12.25         * ▲ *    △△      〜 ストレスと病気の関係 〜       ▲▲  * △△△ *     http://www.koko-kara.info/      * ▲▲▲ *   * □ *                        * ■ * ◇◆◇◆◇◆◇:;;:*★*:;;;;:*★*:;;;;:*★*:;;;;:*★*:;;:◇◆◇◆◇◆◇   「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信を  希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。 CONTENTS〈目次〉───────────────────────────  ■ ストレスと病気の関係  ■ 姿勢制御アプローチ 沖縄特別講演会 参加者募集中!  ■ Spine Dynamics 療法特別研修会 続々開催決定!  ■ 求む! 特別研修会 地域世話人  ■ 編集担当者からの一言 ───────────────────────────────────            ■ ストレスと病気の関係 ■ ───────────────────────────────────  <はじめに>   先日、メディア放送にて、慢性腰痛の原因は「ストレス」による脳の側坐  核が働かなくなるため!という内容が放送されていました(福島県立医科大  学整形外科チームの調査)。脳の「側坐核」という痛みの制御に関連してい  る部分に、痛みが伝達されると、オピオイドという物質が発生して、疼痛抑  制を行うそうです。しかし、慢性的なストレスが脳にかかると側坐核自体が  働かなくなり、その結果オピオイドも発生量が低下、脳が痛みを強く感じる  ようになるようです。慢性腰痛患者のうち3分の1は、ストレスが原因(病  気に対する不安、仕事や家庭の問題、医療不信など)ということでした。   以前のメルマガでも、心のストレスが体へ与える影響など紹介しましたが、  今回は、ストレスと病気の関係(ストレスが病気や痛みを誘発する過程)に  ついて紹介させて頂きます。  <ストレスが病気や痛みを誘発する過程>   人体の神経系は、何百万年にもわたり行われてきた進化の産物です。原始  時代では、生きるために脅威の対象となるものを速やかに判別し、それに立  ち向かっていくか、もしくはその場から逃げるかのいずれかの行動をとるこ  とを決める働きをすることが必要でした。これに対して、現代社会の生活に  おいては、この反応(闘うか逃げるか)の働きがしばしば抑制されることが  あります。   ストレスを感じた時に、闘うか逃げるかのいずれにせよ、身体的反応が即  座にとれる場合は、人体に何の害も生じさせないような仕組みになっていま  す。ところがストレスに対する生体の反応が妨げられた時に、生体へ有害な  影響を与えることになります。つまりストレスが外に放出されずに体内に蓄  積されると慢性的なストレスとなって、病気や痛みへとつながることになり  ます。  <ストレスが及ぼす身体反応>   ストレス研究の先駆者であるハンス・セリエ博士は、ストレスを「外部環  境からの刺激によって起こる歪みに対する非特異的反応」と考え、ストレッ  サーを「ストレスを引き起こす外部環境からの刺激」と定義しています。   ストレッサーにより身体に現れるストレスは、脳の視床下部や副腎皮質な  どのホルモン分泌や自律神経系の神経伝達活動により起こる反応で、これに  よりホメオスタシスを維持することができ、この反応は、(1)警告反応期、  (2)抵抗期、(3)疲憊(ひはい)期に分類されます。  (1) 警告反応期    ストレッサーに対する警報を発し、ストレスに耐えるための内部環境を    急速に準備する緊急反応時期。この時期は、ショック相と反ショック相    に区別される。   1) ショック相:ストレッサーのショックを受けている時期であり、自律神    経のバランスが崩れ、筋弛緩・血圧低下・体温低下・血液濃度の上昇・    副腎皮質縮小など現象がみられ外部環境への適応ができていない状態。      2) 反ショック相:ストレス適応反応が本格的に発動される時期。視床下部    ・下垂体・副腎皮質から分泌されるホルモンの働きにより、苦痛・不安    ・緊張緩和、神経伝達活動の活性化、血圧・体温の上昇、筋緊張促進、    血糖値上昇・副腎皮質の肥大・胸腺リンパ節の萎縮といった現象が起き    る状態。  (2) 抵抗期    生体の自己防衛機制としてのストレッサーへの適応反応が完成した時期    で、持続的なストレッサーとストレス耐性が拮抗している安定時期。    しかしこの状態を維持するためにはエネルギーが必要であり、エネルギ    ーを消費しすぎて枯渇すると、次の疲憊期に突入する。しかし疲憊期に    入る前にストレッサーが弱まるか消えれば、生体は元に戻り健康を取り    戻す。  (3) 疲憊期    長期間にわたって継続するストレッサーに生体が対抗できなくなり、段    階的にストレッサーに対する抵抗力(ストレス耐性)が衰えてくる。疲    憊期の初期には、心拍・血圧・血糖値・体温が低下する。さらに疲弊状    態が長期にわたって継続し、ストレッサーが弱まることがなければ、生    体はさらに衰弱してくる。   ハンス・セリエ博士によると、副腎を摘出したマウスは上記3つの反応が  起こらないため、副腎皮質から出るステロイドホルモンがストレスに対して、  重要な働きを示していることを証明したそうです。   ストレスには生体に望ましいストレスである「ユーストレス(良性ストレ  ス)」と、ストレスが過度になってはじめて機能障害が発生する「ディスト  レス(苦痛)」があります。ある程度のストレスは、成長を促し必要に迫ら  れて新しい状況に対する対応策を編み出すための刺激として必要なものと考  えます。  【参考引用文献】   ●がんのセルフ・コントロール:          カール・サイモントン/ステファニー・M・サイモントン   ●ストレスと筋疼痛障害:ホーカン・ヨアンソン ───────────────────────────────────     ■ 姿勢制御アプローチ 沖縄特別講演会 参加者募集中! ■ ───────────────────────────────────   沖縄特別講演会では「速効性のある機能改善手技」に焦点を絞り、Part1  の講師陣によるさらにパワーアップしたデモンストレーション検証実技をふ  んだんに踏まえ、これまでの常識を打ち破り、明確な効果を得られる治療手  法をご紹介いただきます。    参加した方々が検証実技からその理論を理解され、日々の臨床に生かせる  理論習得と意識の向上を目的としています。   この機会にぜひご参加ください。  ◇ 開催期日    2011年 2月 5日(日) 沖縄コンベンションセンター  ◇ 内容の詳細・お申し込みはホームページで!    http://www.koko-kara.info/kensyukai/okinawa/index.html       ☆ お申し込みは携帯電話からも可能です。     http://www.koko-kara.info/i ───────────────────────────────────      ■ Spine Dynamics 療法特別研修会 続々開催決定!■ ───────────────────────────────────   慢性疼痛疾患に対し、多くのセラピスト達が「患部のみの治療では完治し  ない」と感じているのではないでしょうか。世界的にも、慢性疼痛に対する  客観的評価法及び保存治療法はいまだ確立されておらず、現場では対症療法  が中心にならざるを得ません。   そこで我々は、患部を何らかの機序で発生した『結果』と捉えることで、  真の慢性疼痛疾患治療が実践できることを提唱します。慢性疼痛疾患の治療  では、身体のメカニカル及び反射的な両要素の因果関係を解き、根因となる  問題点を改善する必要があります。   本講演では、筋出力(作用力)と反作用力を緩衝する脊柱弯曲機能の関係  を、実技デモや多くの動画を用いて、分かりやすく説明します。   ※当研修会(講演会)は「専門理学療法士」認証ポイントを取得することが    できます。  ◇ 開催期日    豊橋:2012年 2月19日    豊橋整形外科向山クリニック ※満席    米子:2012年 3月 3日〜 4日 社会医療法人仁厚会 米子東病院    宮崎:2012年 3月10日〜11日 宮崎リハビリテーション学院    長岡:2012年 4月14日〜15日 長岡市立劇場  ◇ 内容の詳細・お申し込みはホームページで!    http://www.koko-kara.info/kensyukai/    ☆ お申し込みは携帯電話からも可能です。     http://www.koko-kara.info/i/ ───────────────────────────────────          ■ 求む! 特別研修会 地域世話人 ■ ───────────────────────────────────   この度、「心と体のリハビリテーション研究会」では、「姿勢制御アプロ  ーチ」講演会にご参加いただいたみなさまからのご希望により、ご要望に応  じた「特別研修会」を実施することになりました。   その第1弾となる「Spine Dynamics療法福岡特別研修会」をはじめ、豊橋、  米子、宮崎で開催いたします。   そこで、研究会事務局では、上記地区の研修会と同じような企画をしてい  ただける地域世話人を募集いたします。   地域世話人募集に関する詳細はホームページをご覧ください。   http://www.koko-kara.info/kensyukai/sewanin.html    ───────────────────────────────────            ■ 編集担当者からの一言 ■ ───────────────────────────────────   治療という観点からは、患者はストレス・リダクションの技法を学ぶこと  によってストレスへの新しい対処法を身につけることができるようになりま  す。このような技法を学び・実践することで、だれでも感情の安定と心身の  健康増進が可能となるそうです。   その方法は、日常的にリラクゼーションや運動療法などがあります。前回  のメルマガに掲載した「第8号心のストレス軽減法、第14・15号免疫力を高  める運動など」をご参照ください。   ストレスや痛みなどは、患者自らが原因を取り除く行動(自己医療)を起  こさなければなりません。一緒にストレス・リダクションできるエクササイ  ズを探していきましょう! **********************************************************************      − 最後までお読みいただきありがとうございました − 「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信  を希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。   ※バックナンバーはホームページに掲載しています。    今後,このようなメールの配信が不要な方は、お手数をおかけしますが、  タイトル欄に「配信不要」とご記入の上、返信してください。  また、アドレスの変更等がございましたら、その旨ご連絡ください。       発 行 : 心と体のリハビリテーション研究会       e-mail : info@koko-kara.info       URL : http://www.koko-kara.info/ *********************************************************************