◆◇━━━━━◇◆ 心と体のリハビリテーション研究会 ◆◇━━━━━◇◆        〜*−*〜 KOKO-KARA Information 〜*−*〜              第22号:2011.10.2  〜 Prochaska の行動変容ステージモデル(Transtheoretical Model)〜            http://www.koko-kara.info/ ◇◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆◇   「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信を  希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。 CONTENTS〈目次〉───────────────────────────  ■ Prochaska の行動変容ステージモデル(Transtheoretical Model)  ■ 第3回 姿勢制御アプローチ講演会 2011 参加者募集中!  ■ Spine Dynamics療法特別研修会 続々開催決定!  ■ 求む! 特別研修会 地域世話人  ■ 当研究会後援:第15回筋機能セミナー  ■ 編集担当者からの一言 ───────────────────────────────────  ■ Prochaska の行動変容ステージモデル(Transtheoretical Model)■ ───────────────────────────────────   SpineDynamics 療法は、慢性疼痛疾患を客観的にとらえ、姿勢制御の正常  化を図る考え方および手法です。しかし、我々セラピストがいかに良い考え  を持って、良い手法を用いたとしても、慢性疼痛患者が必ず治るとは限りま  せん。なぜなら、患者自らが痛みを取り除くために行動を起こさなければ慢  性疼痛は治る疾患ではないからです。また、患者がどの程度自分自身と向き  合っているかによってセラピストは対応を変えなければなりません。   そこで、今回は患者がどの程度自分自身と向き合っているかを捉える  Prochaska の行動変容ステージモデルについて紹介します。  <Prochaska の行動変容ステージモデル>  ・前熟考ステージ   このステージに属す人は、これから6カ月以内に、行動を変えようとする   意図がない状態である。その行動を必ずしもハイリスクであるとみておら   ず、仮にそうであったとしても、その行動を変える必要性を感じていない。  ・熟考ステージ   このステージに属す人は、これから6カ月以内に行動を変化させる意図が   ある状態である。行動の成り行き、すなわちその行動を続けているとどの   ようになるかを調べ始めている。その人は、その行動をとり続けることに   よって、自分の生涯に起こり得るであろう短期的および長期的結果につい   て質問し始める傾向が強い。  ・準備ステージ   このステージに属す人は、これから1カ月以内に行動を変化させるために   行為を行う意図を持っている状態である。その行動変容に役立つような方   略について考え始める傾向が強い。  ・実行ステージ   このステージに属す人は、すでに行動変容を行ってきているが、その期間   は6カ月に満たない状態である。新しい健康的行動を行う利得がすぐさま   目に見えて現れないために、逆戻りの危険性が最も高い。  ・維持ステージ   このステージに属す人は、少なくとも6カ月以上の期間で健康的な行動を   維持してきた状態である。行動からの利得を認識し始めている。しかし、   まだ逆戻りの危険性があるので、もとの問題行動を再び始めてしまう誘惑   が待ち受けている。   これら変容のステージを通る動きは連続的とは限らない。事実、行動変容  を行っている者の間には、もとの問題行動に逆戻りしてしまう者もみられる。  行動を変化させている者にみられる最も共通する経路は、変容ステージを進  んだり、後退したりすることである(『変化のスパイラル・モデル』:  Prochaska, Norcross & DiClemente, 1994)。   いったん維持ステージに到達したとしても、熟考ステージまで逆戻りする  かもしれません。しかしながら、維持ステージに長くいればいるほど逆戻り  する可能性は低くなります。   以上紹介した行動変容ステージは、慢性疼痛を治癒するための「自己医療」  への道筋です。そのため、各ステージの特徴を自分なりに解釈し、患者の心  の方向性を見いだすとともに導くことが重要です。一度自分自身に当てはめ  た上で実践してみてください。 ───────────────────────────────────     ■ 第3回 姿勢制御アプローチ講演会 2011 参加者募集中! ■ ───────────────────────────────────   「慢性痛疾患」や「運動器不安定症」に対するアプローチに難渋するセラ  ピスト達が声を挙げ、発足した「姿勢制御アプローチ」講演会は、今年で3  回目を迎えることができました。これまでの「形態を見て、形態を変える」  治療手法を見直し、全身の「機能を診て、機能を改善する」手法、すなわち  「姿勢制御アプローチ」による新しい治療の確立と効果立証が期待される時  代に、今まさに入ったといえます。   当講演会では全身の運動連鎖「姿勢制御機構」を考慮したアプローチを基  軸に「速効性のある機能改善手技」に焦点を絞り、Part1の講師陣によるさ  らにパワーアップしたデモンストレーション検証実技をふんだんに踏まえ、  これまでの常識を打ち破り、明確な効果を得られる治療手法をご紹介します。   参加した方々が検証実技からその論理を理解され、日々の臨床に生かせる  論理習得と意識の向上を目的としています。   この機会にぜひご参加ください。   ※当研修会(講演会)は「専門理学療法士」認証ポイントを取得することが    できます。  ◇ 開催期日    2011年10月16日(日) 東京会場:よみうりホール    2011年11月20日(日) 福岡会場:福岡国際会議場  ◇ 内容の詳細・お申し込みはホームページで!    http://www.koko-kara.info/kensyukai/part3.html    ☆ お申し込みは携帯電話からも可能です。     http://www.koko-kara.info/i/ ───────────────────────────────────      ■ Spine Dynamics 療法特別研修会 続々開催決定!■ ───────────────────────────────────  >> 12/3〜4 福岡、2/19 豊橋、3/3〜4 米子、3/10〜11 宮崎で開催決定!<<   慢性疼痛疾患に対し、多くのセラピスト達が「患部のみの治療では完治し  ない」と感じているのではないでしょうか。世界的にも、慢性疼痛に対する  客観的評価法及び保存治療法はいまだ確立されておらず、現場では対症療法  が中心にならざるを得ません。   そこで我々は、患部を何らかの機序で発生した『結果』と捉えることで、  真の慢性疼痛疾患治療が実践できることを提唱します。慢性疼痛疾患の治療  では、身体のメカニカル及び反射的な両要素の因果関係を解き、根因となる  問題点を改善する必要があります。   本講演では、筋出力(作用力)と反作用力を緩衝する脊柱弯曲機能の関係  を、実技デモや多くの動画を用いて、分かりやすく説明します。   ※当研修会(講演会)は「専門理学療法士」認証ポイントを取得することが    できます。  ◇ 開催期日    福岡:2011年12月 3日〜 4日 麻生リハビリテーション大学校    豊橋:2012年 2月19日    豊橋整形外科向山クリニック    米子:2012年 3月 3日〜 4日 社会医療法人仁厚会 米子東病院    宮崎:2012年 3月10日〜11日 宮崎リハビリテーション学院  ◇ 内容の詳細・お申し込みはホームページで!      http://www.koko-kara.info/kensyukai/    ☆ お申し込みは携帯電話からも可能です。     http://www.koko-kara.info/i/ ───────────────────────────────────          ■ 求む! 特別研修会 地域世話人 ■ ───────────────────────────────────   この度、「心と体のリハビリテーション研究会」では、「姿勢制御アプロ  ーチ」講演会にご参加いただいたみなさまからのご希望により、ご要望に応  じた「特別研修会」を実施することになりました。   その第1弾となる「Spine Dynamics療法福岡特別研修会」をはじめ、豊橋、  米子、宮崎で開催いたします。   そこで、研究会事務局では、上記地区の研修会と同じような企画をしてい  ただける地域世話人を募集いたします。   地域世話人募集に関する詳細はホームページをご覧ください。   http://www.koko-kara.info/kensyukai/sewanin.html    ───────────────────────────────────       ■ KOKO-KARA研究会後援:第15回 筋機能セミナー ■ ───────────────────────────────────  「慢性疼痛疾患の筋力特性とその治療」  〜慢性疼痛疾患に共通する機能的問題点とSPINE DYNAMICS理論による治療〜   慢性疼痛疾患に関して筋力評価や身体組成評価などから機能的な評価を行  い、更に「SPINE DYNAMICS」理論を含む治療法まで踏み込んだセミナーを開  催します。   内容の詳細・お申し込みは以下をご覧ください。   http://www.sakaimed.co.jp/seminar/pdf/111023_seminar.pdf ───────────────────────────────────            ■ 編集担当者からの一言 ■ ───────────────────────────────────   非常に教え方が上手で、多くの生徒を志望校に合格させている塾講師がい  たとします。テレビなどでも多数取り上げられ、ここに入れておけば、わが  子も志望校に合格できるという考えを持つ親も多いでしょう。   しかし、良い授業をやって熱心に指導したとしても、その授業を受ける本  人に勉強する意思がなければどうなるでしょうか?   皆さまのご想像通り、このような子は志望校に合格することはできない可  能性が高くなります。つまり、慢性疼痛も自らが取り組む姿勢がなければ痛  みは治らないということです。   痛みを取るためには、患者がどのステージにいるのかを見極め、それぞれ  の患者にあった理学療法を実施すること、そして、患者のステージを如何に  向上させることができるかが、慢性疼痛に対する根治療成功の鍵を握ってい  ます。 **********************************************************************      − 最後までお読みいただきありがとうございました − 「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信  を希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。   ※バックナンバーはホームページに掲載しています。    今後,このようなメールの配信が不要な方は、お手数をおかけしますが、  タイトル欄に「配信不要」とご記入の上、返信してください。  また、アドレスの変更等がございましたら、その旨ご連絡ください。       発 行 : 心と体のリハビリテーション研究会       e-mail : info@koko-kara.info       URL : http://www.koko-kara.info/ *********************************************************************